こんにちは、ユキノスケです!
この記事では、
かちかち山のストーリーの構造とは?
かちかち山のテーマって何?
という疑問に対して私の考えをまとめた内容になっています!
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■1.【かちかち山】のあらすじ
注意:一部残酷な描写が含まれます!
昔々あるところにおじいさんとおばあさんが住んでいました。
おじいさんとおばあさんは農業を営んで生活をしていました。
しかし、問題が一つありました。悪いタヌキがやってきては畑を荒らし、農作物を盗んでいくのでした。
そこで困ったおじいさんは罠を仕掛けてタヌキを捕まえました。捕まったタヌキは縄で縛られ天井から吊るされました。
「ばあさんや、今夜はタヌキ汁にするから決して縄をほどいてはいかんぞ。」
そう言っておじいさんはまた畑仕事に戻りました。
「おばあさん、私は心を入れ替えました。もう二度と畑を荒らしません。どうか縄をほどいてください。」
しかし、おばあさんは取り合ってくれません。
「そうだ! おじいさんが元気になる料理の作り方を教えるよ! その作り方を教えた後にまた縛ってもらって構わない!」
おじいさんのためになると聞いておばあさんはタヌキの縄をほどいてしまいました。
すると解放されるやいなや、タヌキはおばあさんを殴り殺してしまいました。
そしておばあさんを鍋に入れ「婆汁(ばあじる)」にしてしまいました。
その後、おばあさんの服を着ておばあさんに成りすましたタヌキはおじいさんの帰りを待ちました。
「おいしい鍋ができていますよ。どうぞ。」
とタヌキは帰ってきたおじいさんに鍋を勧めました。おじいさんが鍋に手を付けると、
「食べたな! それはばあさんから作った鍋だ!」
と騒いで家から出て行きました。
「なんてことをしてくれたんだ…」
おじいさんは悲しみに暮れました。
そしてその後、仲良しのウサギを訪ねに行きます。
「おばあさんの仇を取りたい。しかし、わしの手ではもう捕まえることも難しい。どうか仇を討ってほしい。」
事情を聞いたウサギはおじいさんのために仇討ちをすることを決めました。
そして数日後、ウサギはタヌキを芝刈りに誘いました。
「芝を刈って持っていくと、金儲けができる。」と聞いたタヌキは喜んでウサギの話に乗りました。
タヌキが芝を背負って歩いていると、後ろから「カチカチ」と音が聞こえてきました。
「このカチカチという音は何だろう?」
「ここはカチカチ山だから、カチカチと音がするんじゃない?」
タヌキに聞かれたウサギはそう答えましたが、本当はウサギが火打ち石でタヌキの背負っている芝に火花を散らしている音でした。
その内、タヌキの芝に火がつき、大炎上! タヌキは背中に大火傷を負ってしまいました。
翌日、ウサギはタヌキを訪ねました。
「背中の火傷に効く薬を持ってきてあげたよ。」
「ありがとう。背中が痛くて起き上がることもできなかったんだよ。」
ウサギは持ってきた薬をタヌキの背中に塗りました。
するとタヌキはあまりの激痛に叫び声を上げました。
「良い薬は多少痛むのさ。我慢しなよ。」
本当はその薬はトウガラシを混ぜた味噌でした。あまりの激痛にタヌキは失神してしまいました。
タヌキの背中の火傷が治った頃、ウサギはタヌキを漁に誘いました。
「二つ舟を用意したよ。大きい方と小さい方、どっちにする?」
「たくさんの魚を積めるように大きい舟にするよ。」
ウサギとタヌキはそれぞれ舟に乗り込んで沖へと出発しました。
しばらくすると、タヌキの乗っていた舟の底が浸水し、形が崩れ始めました。
実はウサギが用意した大きな舟は泥でできた舟だったのです。
ウサギは溺れゆくタヌキに「おばあさんの仇討ちだ!」と言い放ちました。
その言葉を聞きながらタヌキは海中へと沈んでいきました。
こうしてウサギはおばあさんの仇を討ち取ったのでした。
〇おばあさんが殺されずに殴られるだけのバージョンもあるようです。
その場合は、懲らしめられたタヌキがおじいさんと和解する結末になります。
■2.【かちかち山】のストーリー構造考察
かちかち山のストーリーの構造は以下のように考察しました。
そして、代理の者が仇討ちを遂行する。
復讐劇です。
本人が仇討ちを行うのではなく、第三者に依頼して仇討ちをしてもらうという流れになっています。
仇討ちを依頼する理由としては「本人の力では復讐が叶わない」等になります。
同じ復讐劇の物語として「さるかに合戦」があります。
さるかに合戦との違いは復讐を第三者に頼むか、本人が行うのかという部分です。
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■3.【かちかち山】のテーマ
おばあさんを殺めたタヌキがウサギに殺められる場面から、
これがこの物語のテーマだと考えました。
さるかに合戦と同様のテーマです。
基本的には「因果応報」ですが「善いことをすると、善いことが返ってくる」という描写がないので「悪いことをすると、悪いことが返ってくる」部分のみにしました。
■4.まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回はかちかち山のストーリー構造とテーマについて考察してみました。
かちかち山という物語は、
〇ストーリー構造として、
大事な人を失った者が、代理の者に仇討ちを依頼する。
そして、代理の者が仇討ちを遂行する。
〇テーマとして、
何か悪いことをすると、自分に悪いことが返ってくる
以上の構造とテーマを持つ作品だと考察しました。
改めて物語を読み返すと、結構過激な描写(おばあさんをおじいさんに食べさせる)があってビックリしました!
最後までお読みいただきありがとうございました!
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