こんにちは、ユキノスケです!
この記事では、
鉢かづきのストーリーの構造とは?
鉢かづきのテーマって何?
という疑問に対して私の考えをまとめた内容になっています!
なお上記に加えて、登場人物の役割についても考察しています。
ストーリーの構造が分かれば、物語を創作する手助けになるかも知れません!
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1.【鉢かづき】のあらすじ
昔々ある所に長者の夫婦がいました。
夫婦は子供を授かるために観音さまに祈願をしていました。
すると願いが叶い、女の子が生まれました。
ある時、母が重い病気で亡くなってしまいます。
亡くなる前に、娘の頭に大きな鉢を被せました。
「この鉢は観音さまのお告げにより被せました。絶対に割ってはいけません。」
そう言って母は亡くなりました。
この大きな鉢を被った姿から、娘は「鉢かづき」と呼ばれるようになりました。
それから長者の元に新しい妻(以下、継母)がやってきます。
継母は鉢かづきの姿を気味悪がっていじめました。そして堪えられなくなった鉢かづきは家を出て行ってしまいました。
絶望した鉢かづきは川へ入水して命を絶とうとしましたが、鉢が水に浮いて失敗しました。
その場面を見ていた中将が鉢かづきを助けました。
中将は入水したワケを聞いて不憫に思い、自分の屋敷で風呂焚きとして働くよう招きました。
屋敷では中将の四男に気に入られ、求婚されました。
ところが中将の奥方は二人の結婚を許しませんでした。
奥方は鉢かづきの見た目を良くは思っていなかったのです。
しかし四男は頑なに結婚をあきらめませんでした。
そこで奥方は兄たちの嫁を鉢かづきに会わせて恥をかかせてやろうと考えました。
そうすれば恥をかいた鉢かづきは屋敷から出て行くだろう、と。
兄嫁たちとの顔合わせをする前の晩、鉢かづきの頭の鉢が割れました。
するとそこには、お月さまのように真ん丸で美しい顔が現れました。
翌日、顔合わせで皆が驚きました。
さらに鉢かづきは歌を詠むのも上手く、学問に関しても非の打ち所がありませんでした。
その後、鉢かづきと四男は結婚を認められ、幸せに暮らしました。
2.【鉢かづき】の登場人物と役割
鉢かづき
主人公。鉢を被った見た目で気味悪がられるが、最後に鉢が取れて本当の姿が判明する。
鉢かづきの母
主人公に試練を与えたのち、退場する。
その試練は主人公を不幸にするが、乗り越えた時に幸福に転じる。
四男
主人公の味方・理解者。
姿形ではなく本質で物事を見る人物。唯一の味方。
中将
絶望している主人公を助ける。
この人物のおかげで主人公は唯一の味方に出会う。
継母、奥方etc.
主人公を邪魔する。
主人公が幸せになるのを邪魔してくる人物たち。
観音さま
絶対的な存在。
その発言に従えば良い方向になり、背けば悪い方向に物語が進む。
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3.【鉢かづき】のストーリー構造考察
鉢かづきのストーリーの構造は以下のように考察しました。
そのせいで周りから疎まれる。
主人公が不幸のどん底にいる時に助けられる。
助けられた先で、主人公の唯一の味方に出会う。
邪魔者が主人公と味方の仲を裂こうとする。
その時、主人公の見た目が元に戻りハッピーエンドになる。
正体が判明することで、不幸が幸福に転じる構造です。
主人公と味方の二者以外は敵、という状態です。
なので二者の友情や愛情といった絆を描く物語の構造として使いやすいかも知れません。
似た構造を持つ物語として、みにくいアヒルの子、シンデレラがあります。
【考察してみた】シンデレラはチャンスを逃さない【ストーリー構造】
4.【鉢かづき】のテーマ
鉢かづきのテーマは以下のように考察しました。
理由としては、
・鉢かづきの姿形ではなく本質を見ていた四男が幸せになる
・姿形を気味悪がっていたモブたちが鉢かづきの正体を見て評価をひっくり返した
以上のことからこのテーマなのではないかと読み取りました。
似たテーマを持つ物語として、みにくいアヒルの子があります。
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5.まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は鉢かづきのストーリー構造とテーマについて考察してみました。
鉢かづきという物語は、
主人公は見た目が悪くなる試練を与えられる。
そのせいで周りから疎まれる。
主人公が不幸のどん底にいる時に助けられる。
助けられた先で、主人公の唯一の味方に出会う。
邪魔者が主人公と味方の仲を裂こうとする。
その時、主人公の見た目が元に戻りハッピーエンドになる。
〇テーマとして、
姿形ではなく本質を見なければならない
以上の構造とテーマを持つ作品だと考察しました。
一言
内容的には和風シンデレラのような話でしたね!
最後までお読みいただきありがとうございました!
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